ストーリー

創り手

Vol.07 / 市橋健さんに聞く、ビールを通じた幸せ

市橋健(Golden Rabbit Beer代表)× 藤戸淳平(株式会社Story Agent副代表)

-昼はサラリーマン、夜はブルワー

藤戸:奈良といえば鹿のイメージが強いですが、ゴールデンラビットという名前の由来はなんですか?

市橋:奈良県桜井市にある日本最古の神社といわれるお酒の神様を祭った大神神社には、「なで兎」という撫でると厄災がとれるといわれている兎の像があるのですが、ぼく達もそのなで兎のようにビールを通してたくさんの人に幸せな時間を過ごしていただきたいという想いからこの名前を付けました。

藤戸:ゴールデンラビットという名前にそのようなストーリーがあったんですね!それではここから市橋さんの半生を遡りインタビューしていきます。学生時代はどのような少年だったのですか?

市橋:物心つく前から昆虫が大好きで、大学では農学部で応用昆虫学を専攻していました。

藤戸:農学部を卒業されクラフトビール業界に進まれた経緯がとても気になります!大学で昆虫学を学ばれた後、どのような進路を取られたんですか?

市橋:大学卒業後は防虫管理の会社に就職しました。その後2004年に製薬メーカーに転職して、いま現在は同じ製薬メーカーで働きながらダブルワークでビールをつくっています!

藤戸:製薬メーカーとブルワリーのダブルワークはどのように両立されているんですか?

市橋:平日は定時まで製薬メーカーで働き、その後ブルワリーで仕事をしています!週末もブルワリーの仕事があるので今のダブルワークで一番難しいのは家族との時間をつくることです。なので週末の午前中は家族との時間と決め、午後からブルワリーで仕事をしています。
限られた時間の中で効率よく仕事をしなくてはいけないので、本当にたくさんの方に助けていただいて今が成り立っています。

奈良県をクラフトビールで盛り上げる

藤戸:珍しい働き方ですね!製薬メーカーで働きながらどのタイミングでクラフトビールに興味を持たれたんですか?

市橋:どちらの仕事にもやりがいがあり楽しいですし、繋がる部分もあるのでシナジーが生まれる瞬間も数多いです。
実はクラフトビールに興味を持ったきっかけが、現在も働いている製薬メーカーにあるんです。とあるブルワリーの醸造見学に参加した時に、醸造設備のメーカーと仕事で取り扱ってるメーカーが同じことに気づき、ビールのつくり方に興味を持ったことが始まりでした。
それから、平城遷都1300年祭に遊びに行きクラフトビールを探していた時に、奈良県発のクラフトビールがないことを知り、自分が奈良県発のクラフトビールをつくり奈良県を盛り上げたいと思うようになりました。

藤戸:きっかけが勤めている製薬メーカーにあったんですね!
まだ奈良県にクラフトビールがない中で立ち上げ当初のお客さんの反応はいかがでしたか?

市橋:ぼくが醸造所を立ち上げる前は、クラフトビールを飲みに大阪まで通っていた地元の方もいたようで、立ち上げ当初は「こんなお店が欲しかった!」と言ってもらえました。
また、ゴールデンラビットビールのビールの名前には古典に登場する奈良を表す枕詞をつかっているので、奈良の雰囲気に合ったビールを探されていた地元の飲食店さんやお土産屋さんからもたくさんのお喜びの声をいただきました。

-ビール作りもソーシャルグット

藤戸:ビールをつくる時に気をつけていることや想いの部分を聞かせてください。

市橋:ビールをつくる際、衛生管理は特に気をつけて醸造しています。加えて製薬メーカーの仕事で機材の洗浄や衛生管理の重要性も徹底的に叩き込まれていたので、その時の経験がビールづくりに活きてるなと感じています。
また、「ビールを通して幸せを届けたい」というゴールデンラビットビールの想いから、ビールづくりの面では、市場に出回らない規格外の農作物を地元の農家さんから仕入れ、副原料として使うことでフードロスの解決に役立てたり、ビールの売り上げの一部を子供の里親支援を行う団体へ寄付するソーシャル活動も積極的に行っています。

藤戸:ビールを飲むことで子供の里親支援に繋がるんですね!最後になりますが、ゴールデンラビットビールの今後の展望をお聞かせください!

市橋:創業当初からダブルワークをしながら地域に根差したビールづくりを行ってきたことで、色々な所からゴールデンラビットの運営について伺いたいというお声をいただく機会が増えました。そこで今後、ゴールデンラビットの在り方を一つのモデルとして全国に広めていくことで、その土地その土地の魅力の発信をお手伝いできたらなと思っています!

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