ストーリー

創り手

Vol.06 / 岩城知明さんに聞く、ビールコミュニティの未来

岩城知明(MIROC BREWERY代表)× 西原総司(株式会社Story Agent代表)

-異業種からの参入

西原:香川県丸亀市に丸亀市初となるブルーパブ、ミロクブルワリー運営に至るまでの経緯を教えてください!

岩城:ぼくは岡山県倉敷市で警察官の両親のもとで生まれ育ちました。幼少期からエネルギッシュな少年でしたが、厳格な両親の価値観、考え方を押し付けられ育ち、自由を求めて15歳で親元を離れ、香川県の寮生の高等専門学校に入学しました。高専に6年通い卒業後、今治造船への就職を機に丸亀市に引っ越して来ました!

西原:醸造家になる前は造船業に勤めていたんですね!

岩城:そうです!今治造船入社当時は造船現場に入り職人さんと楽しく仕事していました。しばらくして、現場の設計や図面を書く部署に配属になってからは、現場に出る機会も減り、仕事もつまらなく感じるようになり、29歳で退職しました。ぼくには中学生時代に出会った奥さんがいまして、マイホームを建てるタイミングで彼女の趣味だったマツエクの自宅サロンを開業しました。
自宅サロンを始めて活き活きとしている彼女と、好きなことができていない自分を比べて、悶々としている時期もありました。自宅サロンを始めて生き生きとしている彼女と好きなことができていない自分を比べて、悶々としている時期がありました。
そこで自分も好きなことを追求するために、8年続けた造船業を辞め自分の好きなお酒に関わる仕事を選び、バーで働き始めました。
勤め先のバーで、ブリュードックのIPAを飲んだ時に始めてクラフトビールが持つ表現の自由度や多様性に興味を持ち、ビールのつくり方を独学で勉強しながら、ミロクブルワリー開業に至りました。

西原:好きを仕事にしようと思われたのですね!クラフトビールに馴染みの浅い丸亀でどのようにミロクビールの輪を広げていったのですか?

岩城:開業当初はクラフトビールの珍しさに来店される方が多くて、最初は離れていったお客さんも多かったです。
ミロクビールの輪を広げるためにビールの品質を追求することも大切ですが、まずは地域と繋がることが大事だと思い、地元の方とコラボビールをつくったりしていると、だんだんとリピートしてくれるお客さんも増えてきましたね!

西原:まずは地域と繋がることから始めたんですね!店内の内装から、どこかイギリスパブを彷彿させるような雰囲気を感じるのですが、どのようなイメージで内装をデザインしたのですか?

岩城:ぼくの好きなイギリスがベースにあり、DIYでTEAMクラプトンと意見を交換しながらつくりました!造船所の近くに船のスクラップ場もあり、そこから船の窓や舵を譲ってもらい、イギリスのパブを再現しました!

-好きに正直に

西原:すごくおしゃれな店内ですよね!
ここまでお話を伺ってきて、お酒好きだからビールをつくったり、イギリスが好きだからイギリスのパブにしたり、自分の好きなことに素直な印象を持ったのですが、なにか心得ていることなどありますか?

岩城:自分の好きなことをしようと思うと様々な弊害があるのですが、自分の人生なのでいつも自分の思いを汲み上げて、自分を信じて選択しています!
今治造船を辞める時も大きな決断でしたが、なんとかなるだろうと自分を信じて行動しました!

西原:岩城さんにとって人生の転換期にもなった、クラフトビール事業ですが、岩城さんにとってクラフトビールとはどのような存在ですか?

岩城:クラフトビールの他のお酒と圧倒的に違うところは、表現の自由度だと思っています!1%麦芽使っていれば原料になに入れてもいいし、地元の農家さんやうどん屋さんとコラボしたり、色々な組み合わせで掛け算ができる可能性を持ったクラフトビールは自分の表現方法の一つでもあり、創り手の色が出るアートだと思います!

西原:クラフトビールは創り手の個性そのものですね!ミロクビールの「ミロク」の由来はどこから来てるのですか?

岩城:二つありまして、ぼくたちの醸造設備の規模は、1回の仕込み量が約500ℓと小規模な設備であり、一般的に「マイクロブルワリー(Micro Brewery)」と呼ばれます。マイクロは読み替えれば、ミロクとも呼ばれますが、”ミロク”の後ろ二文字を入れ替えて”ミロク”とし、小規模である事を”ミリョク”(魅力)に替えるとの意味を込めました。
もう一点は弥勒菩薩からです。弥勒の世の到来と共に現れ、善も悪も無く生ある者全てを救うとされる、言わば救世主の菩薩です。ビールにも同じ力を持ち合わせていると信じており、「弥勒の世の実現」それこそが、ぼくたちの目指すミッションだと思ってます!

西原:ミロクにそのような由来があったのですね!それではミロクビールのビールの紹介をお願いします!

レモンレターは香川県産の有機レモンをつかったセゾンです。

阿字観はHobo Brewingの川村洋平さんと協働でつくったインディアンぺールラガーです。

ブリティッシュぺールエールはリアルエールで提供しています。

般若はライ麦をつかったホッピーなレッドラインIPAです。

岩城:ミロクビール部というオフラインサロンもあり、昼から部員のみんなで登山をして、そのままお店でビールを飲んだり、ビール醸造講習会などもしています!
コミュニティにすることで、関係性もさらに深いものになり、可能性も広がるんじゃないかなと思っています。ミロクビール部は自分もお客さんもフラットに楽しめるそんなコミュニティです!

-お客さんと歩む未来

西原:最後の質問になりますが、ミロクビールの今後の展望を聞かせてください!

岩城:お店でカマタマーレ讃岐のサポーターの常連さんとサッカー観戦をするのですが、昨年J2からJ3に落ちてもチームを応援し続ける姿に感銘をうけ、少しでも愛のあるサポーターのみなさんの力になりたいと思うようになりました。
今の目標はミロクビールを今後さらに広め、カマタマーレ讃岐のスポンサーになることです!ミクロビールもカマタマーレと共に、この香川県から全国に旋風を巻き起こして行きます!

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